明治三十三年十月六日
喜多治郎吉四十九才胸迫るに付願

さあ/\尋ねる事情/\、身上が一時心得ん。どういう事であろ、思う処尋ねる。さあ/\何かの事もよく聞き分けにゃならん。辺所遠く出越したる中に、一つの理であったら困難という処あろ。出越す処さしづ貰て許して出越したら、案じ無いは、許しと言う。いかな事聞き分けにゃ分からん。これまで諭した事無い。何か順序よく諭す。皆惣々治めにゃならん。一時迫る/\よう思案せい。何か心に承知した処、成っても成らいでも運び切らにゃならん。心に治めた理なおざりというは、何かなろまい。皆々中へ諭し置く。何か受け持ったら十分働き、めん/\一つ理立てるが真の誠。前に諭す理は真実一つ理より無い。真実は神が働く。神が働けば、後にそうであったなあと楽しむは道。皆惣々中に、自然にこういう事頼まれたる。どういう事頼まれる。長くなおざりにしてはならん。成らん処は遁れんようするは、ためなる処、成らん処一つ治めるは、神が働く。神の許し無い処力入れた処が何もならん。何もならん処するは、人間心。事情成らん処するは、この道神が働かす。神が働かせば、させん/\。浮き沈みの理から心治めした処が、沈まさゝせん。些か種生える。蒔いた種生えば、何処も同じよう。同じなるは天の理/\。身上案じる事は要らん。この一時早く/\。こういう処捨て置いたら/\、皆惣々の処諭す。これだけ諭したら、どんな事も皆分かるやろ。

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