明治三十三年九月十七日
増野いと身上願
さあ/\尋ねる事情/\、さあ/\身上から一つ話々。身上に事情あれば、どうも堪えるに堪えられん。一つ何よの事もよう聞き分けて、出越して居る処、余儀無く事情である。長らえての事情長らえての処は、日々便り/\、又それ/\中に一つの理というは、皆互いに理結び合い、それ/\道理事情照らさにゃならん。これよう諭し置こう。又、身上から呼び返せと思うは、どういう理と思う、こういう理と思う。皆話し合うて連れ帰れ。同じ一つの中でも、西向いてる者もある、東向いてる者もある。西から北向いてる者もあれば、東から南向いてる者もある。それでは天の理とは言えん。何でも彼でも、東向こうと言うたら一時に東向く、西向こうと言うたら一時に西向く。これを、一つの理に諭するによって、ようこれを聞き分け。もう一つ、立ち戻らにゃならん理もある。何でも彼でも、一つの道理。世上へ明るい事情。一時何かの処、何か言い難くい/\、という事も無い/\。それ/\談示の中に、皆寄り来る中に、たった一つの理を立てば、何も難しい事は無い。善い事も悪い事も、皆寄ってするなら、親が悪い所へ連れて行きそうな事は無い。何でも一時戻らにゃならん/\、道ともいう。日々どうよこうよと説が立つ。怪我あってはならんから、これを早く談じて、一つの理伝えてくれるよう。
押して、増野正兵衞、松村吉太郎両人一時帰る願
さあ/\よう聞き分け。もう何箇月になるか。全く十日や半月の事やない。一時皆帰れと言う事は要らん。今一時差し掛かりてある。何を放っといても帰らにゃならん。これを早く伝えてくれるよう。さあ/\よう聞き分け。もう何箇月になるか。全く十日や半月の事やない。一時皆帰れと言う事は要らん。今一時差し掛かりてある。何を放っといても帰らにゃならん。これを早く伝えてくれるよう。