明治三十三年九月九日(陰暦八月十六日)夜九時頃
刻限(本席の御身上前日より大変御障りの処へ刻限の御話あり、本部員一同拝聴す)
お前等何を待って居るぞ。今晩で二晩の夜明かし。さあ/\皆の者、何を待って居る。何を聞くやら、良き事ばっかり思て待って居る。明日日どういう事聞くやら、もうこれ今度という今度は、夏の休み月の半分も日延ばしたやないか。休んだやないか。一日の日が来た処で、間に合わんとしてみよ。どうなるぞ。よう思案してみよ。何も聞かず、甘えて居るも同じ事。そら三才児も同じ事。何時どういう事出来るとも、見にゃならんとも分からん。どういう峠越さにゃならんとも分からん。明日日どういう事見にゃならんやら分からん日になりたる。これまで年限長いと皆諭したる。よう思案してみよ。先の事知らしてある。後や先になる。皆一つ/\調べてみよ。嘘はありゃせん。皆先の事言うたる。言うて置いた事は、年限の内にはどうでも出て来る見えて来る。どうでも先の事言うて置いたら、その日が来る。百年の先の事言うて置けば、三十五十の者は知ろまい。なれど、どうでも出て来る。これよう聞き分け。元の話はこのくらいのもの。よう聞き分け。これからという、これから嘘は一つも無い、という事思案せ。嘘というは何も旨い事はあろまい。真実というは、真実見えて来る。嘘と思うたら嘘になる。誠思えば誠出て来る。そら遠い所やない。内に出たる。傍の者も、一名二名に巻かれて居た。三年四年は自由自在にして蔓られた。一言も返やした者はあろまい。神の道に嘘は無い。嘘に旨いものは無い。勇んでくる。嘘やない。結構台である。これだけ諭したら何ぼ書物に出そとまゝや。書物を起そとまゝや。さあ/\もう一言/\言うて置く。あの者偉い者、偉い者が捜して来る。尋ねに来る。捜して来る者より、もう一つ偉い者でなくば、捜して来ん。元は捉まえどこ無いような者、なれど、一言説いたら、百巻の書物に出来る。日本に数無い偉い者出て来る、捜して来るとも分からん。これだけ説いたら分かるやろう。子供何言うやら。他所に移した花を見て、あの根貰うて作りたいと言うは、親に子供が無理言うてるも同じ事。とんだ話、難しいと言えば、どれだけ難しいとも分からん中に、どうなりてもという、真実欲しい。紙より薄い物でも、真実積み重ねたら、神が、どんな刃差し向けようがどんな大砲放そうが受けんが、神の自由。これまで説いたる。後にあるか先にあるか、中にあるか。これよう聞き分け。行きなと言う所へ行て、五人の子供、親二人ある、二人の子を抱かまえ、後三人深い所へはまりて了うたら、どうなる。これ聞き分けて、皆々の心、真実という心、十分真実欲しい。これまで真実やこさり、あちらこちら苦しみの中に、道を拵えて来たる。真実鮮やか話、もうどうなろうと言うとても、遠い所からやいやいと言う所から、通りての道、もう十のものなら七つまで出けた。もう三分出けたら一尺の厚みの舟やで。鉄の舟なら、どんな所でも通るげな。碎こと思うて碎けんで。これより豪い物無いと言うても、上あるから碎ける。碎けて了たら、どうもならん。これしっかり聞いて楽しめ。よう聞き分け。嘘に旨いものありゃせん/\。嘘程恐ろしいものは無い。なれど、真実程結構は無い。楽しみこの意味、何程結構とも分からん。もう明日日々々々、世上から待って居る。なれど、今の間に、何と、どういう話あるや知れんと、良い事ばかり待って居る。なれど、戴けん時にはならん。もう年取れた者、一戸の中なら一夜風邪引いても医者に掛かり、神信心もせにゃいかんと言う。この道という、道に理がありゃこそ。良い物貰おう/\というは、三才児と言う。子供と言う。無理無き事や/\。親に添うてるも同じ事/\。何とも親から三才児同様。今夜の話これも一筆留めて置かにゃならん。年限の内には、国々作物取れん事もある。あちらも取れんという事聞くも同じ事。年限の内、これも一寸聞いて置かにゃならん。明日日は我が所という。遠い所は分からん。陰から話聞いた。席始まりてない/\という事、あちらこちらへ聞こえたら、大変困難やで。どうなりと又々話風変え品変え、人々あるによって満足与えにゃならん。人変わりても満足渡す。一年で帰るとも二年で帰るとも、三年で帰るとも、分からん分からん。よう聞き分け。びっしゃり閉めて変わる。何ぼ出したて出し切れんが、神の道。すっと入りて、すっと出る。びっしゃりと閉めて、びしゃりと出たら、そのまゝ。そのまゝ、三つ四つ言葉。これ崩したら、何程の書籍になるとも分からん。もう後や先になるけれど、ちゃんと綴りて置け/\。