明治三十三年八月三十一日
土佐敬誠二十八才身上願
さあ/\だん/\尋ねる事情、どうも身上に心得ん。さあ/\あら/\事情も治まり、又々事情も治まり、さあこれでという楽しみ中に、第一心病まにゃならんという事情では、どうも堪えるに堪えられん。なれど、よう思案取り替え。どんと思案して心治め。道の上の思案治め。道の上の思案とは、どういう事。これまで難儀苦行、どういう道も通り、これからという中に、心に病んで居た分にゃ何も楽しみあろまい。めん/\からこれからという中に、こんな事と心寄せてはならん。皆世上の中へ諭す事情、よう思案してみよ。前々思案改めて、これならと一つ結び込んだる中に、こんな事と思てはならん。大き心治めと言うて一つ諭したる。よう聞き分け。前々事情になりてはどうもならん。中に楽しみ、中に楽しみ無いと必ず思うやない。道の中にどんな事もある。善い事もあれば、又あゝというような事もある。難儀というは真に応えるなれど、そうやない事情は世界に照らしたる。難儀やない。よう聞き分け。身上の処どうなろと思う。案じて居てはならん。成らん時の事を治め、善い事ばかりなら何も言う事無い。成ろと言うて成るものやない。よう聞き分け。身上の処案じてはならん。これでと言うて、折角なあ、こう成ったのになあ、どうでも照る日は照る、曇る日は曇る。この心治めてくれるがよい。