明治三十三年三月十五日
園原村上田たき七十才身上願

さあ/\尋ねる事情/\、尋ねる事情は、余儀無く事情を尋ねると思うやろ/\。尋ねる一つ事情から道理一つ事情諭す。もう年取りた者、何をしょう彼をしょうとはあろまい。なれど、だん/\事情は古い事情、聞いた事情もあろ。なれど、思うよう成らんと思うは日々であろ。又一つ一度二度三度、どうでもこうでも一つ運び、急ぐ事あろ/\。前々諭したる。一時早く取り決まり、先は女ばかり、どうしょうこうしょうと言うた処が、思う成ろまい。よう聞き分け。存命中、一つ年限諭したる。どうでも何でも、治まり取ってくれ。治まり取って、運んでくれにゃならん。事情一つ諭す。どういう事諭すなら、後々控え無くば、どうもならん。尋ねる理ばかりではならん。尋ねる事情、後の控え。早くこれまで、一身暮らしと理を添えたる。前々運び方無く、道遅れ/\てならん/\。事情今に言うて今に成るものやない。見習い/\、年限から見習い、十分治まって来にゃならん。どうでもこうでも話急いで掛かりてくれにゃならん。どうで後々控えという理無けにゃならん。さあと言うたらさあ。当分、どうしょうこうしょう、成ってからどうもならん。さあと言うたらうろたえにゃならん。前々諭す。こうしたらこうなろ、どうしたらどうなろと仕切りて治まり。事情後々、事情控え一つ、今日言うて今日に成らん。一時成らん。成らんによって、前々から運んで、後々控え無くばならん。前々貰い受けたる。これ第一である。年限は長いようでもつい経つもの。これよく聞いて、早く急いでくれ。身上一時どうではない。なれど、余程迫り、人にもほんにそうやなあと、早く運んで。今日の処、これだけ諭し置く。うっかりして居られんで。成るよう行くようの道運んでくれ。縺れたる処運んで、どうでもこうでも早く連れ戻らにゃならん。

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