明治三十二年四月四日
植谷こう身上願
さあ/\尋ねる事情/\、どうも身上長らえて心得ん。日々の事情、又一つ頼り無い/\、いずみ、めん/\いずみてはなろまい。成程と心に取って、一時順序、余儀無く事情。一つとんと思う楽しみあれども、頼り無く、日々事情何ぼでも心に嵌まらんにゃどうもならん。よく聞き分け。成る事情いんねん、為す理聞き分け。心やれ/\楽しみ、頼もしいなあ、という心で通らにゃなろまい。めん/\の心を思うてはなろまい。親子の中の理、こうして居れど遠く所へなあ、思う事無く、思う事を拵え、出越して心に掛かってなろまい。遠いゝ所、一寸暫く出越す処、思う心休まるまで、じいとして居るがよい。
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