明治三十二年十月十二日
寺田半兵衞身上の願(永尾楢次郎葬祭の翌日より胸腹痛み少々上げ下しして胸痛み左の顔痺れ左の親指痺れしに付)
さあ/\尋ねる事情/\、身上という。さあ事情もう何度々々事情々々、心に一つの理は堪えられんであろ。一度の話一度の理、さあ尋ねる/\。さあ/\さしづある処、一つの処二つ未だ三つに掛かる/\。堪えられん事情であろう。先々どうもうっとしいなあ。日々であろう。前々諭しある一つ理というは、心に案じありてはならんと諭したる。いつという事情ではならん。これ更に思うな。道すがらという理を聞き分け。道、先を思えば長きものなれど、後思えば短いもの。内々一つたゞ一度思うによってどうもならん。心に理を持って一時治め方運び方、理に二つ無い。一つ治まれば二つ治まる。通り難くい事心に持ってた処が治まり難くい。とんと心に浮かばんからどうもならん。そこで持つ持たれるという心以て順序治め。今はこう、後はこうとそら要らん。こらこうと、やった理に治まる。たゞ一つと思うよって治まらん。治まる処あるのや。親々という処、道失わんで。理に案じてくれな/\。案じては切りが無い。そこで持つ持たれる理、さあ早い理から掛かれ/\。
暫くして
さあ/\もう一言話して置こう。どうであるこうである、こうしたらこらどうなるこうなる、後々思わんよう。小人たる処しっかり認めてある。元あるによって、それ/\鮮やか。理運んで鮮やか。理運ぶよう/\。さあ/\もう一言話して置こう。どうであるこうである、こうしたらこらどうなるこうなる、後々思わんよう。小人たる処しっかり認めてある。元あるによって、それ/\鮮やか。理運んで鮮やか。理運ぶよう/\。