明治三十年三月二十九日
永尾楢次郎静岡県下へ出向きし先にて、身上障りありしに付、帰部の上心得のため願

さあ/\尋ねる事情/\、さあ所々へ立ち越す出で越す事情、尋ね一条にて許し置こうという。理を出した道筋先々所にて身上一時どういう事、辺所の事情にて案じたやろう。よう聞き分け。身の障りから皆心という理を治めにゃならん。一時どうなろうという処に、こうという心を定めたら治まりたと言う。一人の理も何人の理も幾度の理も同じ事。なか/\の理である程に/\。このぢば/\という、いついつの話にも一寸なりと皆理を添えて諭したる。あちらもよい、こちらもよい、今日もよい、明日もよいと言えば、何の心に不足もあろうまい。これまでよりもだんだん諭したる理に、あざない理は諭してない。日々運ぶ事情、めん/\から何でもという、日々思う理は受け取るなれど、又何とも無くば何とも無い。よう聞き分け。一時堪えられんという身の障りでも、こうという精神一つの理さえ治まれば、速やか治まる。どうせにゃならんとは、言わん言えん。たゞ心次第の道という。身上痛めてなりと、どうしてなりと治めようという理を、心に楽しんで定めるなら、さあさあ楽しみ/\の道諭し置こう。

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