明治二十九年三月十六日
島村菊太郎妻銀代三十六才身上願
さあ/\尋ねる事情/\、いかな事も尋ねるやろ。又一つこれまで事情々々、長らえてよう/\一つ理を以て多分集めたる。まあ一つ片付いた/\心中一つどういう事と尋ねる。よう聞き分けにゃ分かり難ない。一つ諭す事情集まり来る処掛かる。これから聞き分け。身の内心得んという、一寸こういう処、この中にどういう事も言わず思わず、善き事も掛かればどんな理も掛かる/\。一つ事情こうと言うたらこう、あゝと言うたらあゝ、これまで治め、又聞かにゃならん。身の処案じる事要ろまい。こうなりたらどうと必ず思わず持たず、これよう聞き分けてくれるよう。
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