明治二十八年四月十一日
増野正兵衞小人二人の目の障りに付願
さあ/\尋ねる処/\、身上心得んは一寸案じる。案じる事要らん。まあ一つ事情出来たらどうであろう、これ事情に理あろう、思う事情一寸内々どうであろう。皆思う処、先長く思えば長い。一時以てこう、前鮮やか事情思う処、よう聞き分け。年取れたる者は今日言うて今日に変わる。明日言うて変わるものや。そこで変わる事情楽しまして置けば治まる。どう成るこう成る楽しませて置けば治まる。どう成るこう成る楽しまして置くがよかろう。小人案じる事要らん。案じ過ごす内々聞き分け。道々の処、先もある。日々案じる事要らん、と毎度諭してある。案じてならん。これ内々治めてくれ。
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