明治二十七年八月三日
大江勝之助身上願

さあ/\遠く所尋ねる処、ほんの言葉を添えるだけ。添える言葉というは、どれだけの理を以て真実とも言う。もう一度の理さしづは違わん。皆んな思うように行かん事は無い。なれど、取りようで違う。心の理が違うから間違う。身上の迫りて来れば、又かいなあと思う。どうも前々余儀無き事情は、忘れられようまい。なれど、先ず/\暮れた者過ぎた者はどうもならん。もうこれ、些かなる理を諭そう。日々の処暮らす中に、何も不自由はあろうまい。なれど、身上に事情あれば、どうも楽しみの理はあろうまい。よう聞き分け。いんねんという、この理はめん/\もよう治めて居るやろ。聞いて居るやろう。なれど、これはいんねんであるからどうもならん、と言うて了えば、それまで。よう聞き取れ。世上の事情を眺めてみよ。幾重の理も現われてあるやろ。この事情理を見て、一つの心たんのうの理を治めるが、前生いんねんのさんげとも言う。これまで聞いたる理は、違わんと言う。生涯の理を心に治めるなら、又々一つの理とも言う。これだけさしづして置こう。

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