明治二十七年九月二十一日(陰暦八月二十二日)夜十二時五分
刻限(但し飯降まさゑ縁談一条に付)

さあ/\まあ/\長い間何かの処分からん/\。暇が要てどもならん。さしづをせずして運べば、思うように出来やせん。間違うよって日が経つ。どうもならん。何かの処間違う。年限を人々数えりゃ、何時これまでどんな事、何時一寸出来たら取り返やす事出来やせん。月変わる、日が変わる。間違った道通れば何も分からん。それで、難しいなってどもならん。そこでころっと変えて、刻限を以て知らすと言うて置いた。縁談ぐらい刻限とは、どういう事であろうと思う処、縁談刻限で知らせば、皆不思議に思う。なれど、難しいなって分からんから、刻限で知らす。これから日々忙わしくなる。忙わしうなっては、どれから始まった。最初は暇で/\ならんと言うた事もある。伏せ込んだいんねんと言う。それより日々働かせてある。安心さゝにゃならん。安心の心もどうもありゃせん。口でこそ大切々々と言うても、どうもならん。思うよう出来やせん。安心さしてこそ大切。何も大切の理はありゃせん。これではどうもならん。日々もうであろうかと思う処は、どうも成らん。最初間違う事運べば、どうもならん。延びるばかりや。最初話が、事情皆踏み間違うた。何日放って置いた処が仕様が無い。そんなら、さしづを以て人体見分けて誰と、さしづの出来るものやない。三年五年経った処が、どうも仕様が無い。日々つかえて/\なか/\つかえて/\仕様無い。日々の処障りが付けてある。遠く所から待って居る。待たしてならんから、無理々々運ばして居る。これでは放って置けんと思う者も、一人なとありそうなものや。毎日夕景から心がすっとする。今日も夕景から心がすっとした。又明日も一席なとさそうと思うから、夕景から心が勇む。これまでの処は、皆どうなるぞ。もう、どうでもならん、どもならん人と言うた日から、席と直った処を思てみよ。皆頼りにして、皆席と直して、日々の処さしづをして居る。一日の処取り扱いも分かりそうなものや。夜も寝ずと寄り合うても、間違った事して居るから、何もならん/\。年の何箇月も放っといて置かにゃならん。縁談というは、そう難しいようなものやない。一人があれと言うた処が行くものやない。あれとこれと心寄り合うがいんねん、いんねんなら両方から寄り合うてこうと言う。いんねんがありゃこそ、これまで縁談一条皆治まって居る。これ成程と、これよう聞き分けて置かにゃならん。あちらが留守、こちらが留守となりゃ仕様無い。よって直ぐとこれだけ早よう運び掛けてくれ。今夜はこれだけの事話して置く。

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