明治二十六年十一月十一日
宇野善助娘こん二十四才身上願

さあ/\尋ねる事情/\、いかなる事も尋ねるであろ。日々の処と言うであろ。めん/\からそれ/\諭す処、内々一つ事情無くば、何も言う事は無い。一寸尋ねる。尋ねるは一寸諭し置こう。この道という、この道一つ、事情長らえての道筋、長らえての年限、どんな事も聞いて一つ道。又聞いて世界話だん/\諭して事情いんねん諭すやろ。いんねん聞き分け。他にいんねん、めん/\いんねん、これ聞き分け。深きいんねん、一つ事情聞き分け。いんねん為す事という。これ知らず/\、これという。この事情聞き分けにゃ分かり難ない。どうなるも一つ定めてみよ。日々こうして誰それと言われ、どうも世界なあ。この心更に要らん。更に捨てゝ了え。一軒の内事情、世界聞き分け。道というものは、これ事情積み立てたる処、日々受け取る。これだけの事なろまいか。折角積んだる、折角積んだる物種。これよう聞き分け。人は一代名は末代定め。一軒の内、一つ誰々何某、名は末代。この事情から聞き分け。一寸踏ん張りて置かにゃなろまいなれど、よう思やんして置かにゃなろまい。

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