明治二十六年十二月七日
山本利三郎京都の病院へ行く事の願
さあ/\尋ねる処/\、余儀無く事情尋ねる/\。さあ/\事情聞き取りて一つ万事一所にて事情治めてやらにゃなろまい。一つ事情言うまでやない。遠く事情は運ぶまで。遠く事情運ぶという事はさら/\持たず、すっきり無きよう治めて。これではどうもならん、これではどうもならん。よう事情聞き取れ/\。どんな事も前前より諭してある。難儀不自由と言う。日々暮らす中に不自由はあろまい。なれど、事情見て、寝ても起きても、何時でもたい忘れる事出けようまい。暫く内々にて十分拵えて、それより日々治め。暫く内々にて注意せにゃならん。注意と言うても、つい知る事出けん。出けねば同じ事。なれど、親族々々一つ以て、暫く匿もって一つ心静めさゝにゃならん。