明治二十六年十月十六日
本席右の背先より胸痛に付伺

さあ/\尋ねるであろう/\。どうも尋ねんとは居られん。昼という、昼にはどうなりこうなり働き治めて居る処、事情いかなる事情、一つ日々治めて居る処、一つ事情、身の処より入り込んで、事情諭したい。刻限と言うて急く。話し難くい。尋ねる事情から諭して置こう。身の処心得ん。一つどうなろうか知らん、こうなろうか知らんと思う。あちらにもこちらにも案じるような事情重なる。又内々台に事情、同じような事情、心得見えたる。日々働く、尽して居る中に、いかなる処どうと思う。夜分という、どうも堪えられんと言う。一寸夜明けたらどうなりこうなり働き、放って居られん。日々難しい中、勤めて居る事情、何処からどういう事とも分かろうまい。皆事情改めてよく心得、十分心得、どんな理尋ねても分からん。尋ね掛けられるとも分からん。尋ねたて踏ん張って居る間、同んなじよなら治める。一寸の事が難しい。難しいと言えばどういう事難しい。後も先も分からん。人体借りて来る事情これ難しい。よう聞き分け。これまで話一条述べたる事情、理と言う、どうであろう。通るため一時の理を以て深く処集めて、誰が聞いても成程理治め。何もおめ恐れするやない。事情許してある。その事情以て通れば通れる。あら/\集めて、何処から聞いても成程集めてある。そこで彼処に話事情運んで集めてある。それは何もならん事集めてある。これから先開いた口は塞がらん。奥も知らず先も知らず、人の口借りて一寸話が働きするもの。これ一寸難しい。右と言えば悪の知らせ、左と言えば善の知らせ。これは先に知らしてある。これだけ一寸心得くれるよう。

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