明治二十六年二月四日夜
本席御用場普請願
さあ/\だん/\にだん/\遅れる処、成らん中にだん/\遅れる。いろ/\さしづにしてある。どういう事してある。夜深々々一つ諭したる。一時尋ねる重々の理、又一つ諭し置く。どういう事であろうと、一つ不思議に思う。又人間の心あろうか。人間の心さら/\無いと諭して置こう。又一つ談じ、心に分からん理あれば十分尋ね返やすがよい。一つは御用向という、神の御用向建家というは、一つ差し入りて一寸これだけの事を、もうどんな建家不足言わん。定めた理でこれから先々長く住家と言う。御用所と思う、御用所と諭してない。楽しみにゃならん。これまで難儀の中不自由の中の道を通り、弱わ/\通り。よう聞き分け。多くの中より入り込み場所ぢばへ引き受け、一つの理を聞き分け、一つ貰い受けたる処を、差し入りて存命中、難儀々々の道を通し、事情一寸治め掛け、余儀無き事情にて身を躱して、これから前々見分けば鮮やか小人と言う。だん/\と諭し、よう/\小人に乗って守護、一寸心改める。それ/\一つ/\理があれば道と言う。よう聞き分け。人間の心さら/\持ってさら/\言わん。何遍尋ねても、幾間何間はあろまい。これだけ談示一つ受け取らにゃならん理であろ。どんな普請するといえど、何間何尺納める。伺いからさしづと言う。少しは変わる。どうしてくれい、こうしてくれいと、諭した事は無い。心の理だん/\諭する。一時始まりたる理と言う、よう聞き分け。中中の中には、もうあれなら十分と言う。なれど十分と思う理で一寸思わく、一寸悠っくりした。不自由難儀の中通りた理に、これこそ満足与えてくれと諭した処、未だ分からん。十分という処一寸受け取れん。一寸大望と思う。大望と思わずして委せてくれ。誰に委するなら、これまでどんな事通りたる理に与えて、満足さゝにゃならん。上段の間、又変わりた事は要らん。人が見れば不細工、何んぞいなあと言う。これ皆談示をして一時の道又の道である。人の道と心の道と異るによってよう聞き分け。一時の処改めるなら夜々諭さにゃならん。ざわ/\した所では他に映る。他に映ればうっとしてならん。そこで夜深々々事情諭して置かんならん。もう明日日から掛かりてくれ。いかにもこれで満足。切りての普請は受け取れん。掛からりゃせんで。さあ/\もういろ/\話しては分かろうまい。もう十分別けて話して置く。それより用いりて席々と言う。席の入ると治まると事情違う。入ると治まると、中に移るというは変わる。人間心で言わん。席と言うてある。あら/\と思う。ほうと言う。建家望み早く。そこで思わく通り。又楽しみというは、心に委せにゃならん。心にこれだけの事出けるか。これで結構満足というは一時受け取る。存命の中やで。一年の事情見て事情という。これから聞き分け。住み掛けたらそれ/\の上から何時なりと。折角の事情仇となる。分かるか。分からにゃ何ぼなりと尋ね返やせ。
押して、本席思召し通りにさして貰いまして宜しう御座りますか願
さあ/\よう/\の道、よう/\の道、成程どれだけといえど下にも受けん、手に持って楽しみ十分あたゑ、十分あたゑ無くば無に成って了う。これだけすれば十分とこれ思わず直ぐ受け取る。これから聞き分け。未だ/\道ある。道あっても、手を組んで定めてくれ。又一つおめ恐れはするやない。皆手を組んで連れて通そう。どんな事でもおめ恐れする事は要らんで。さあ/\よう/\の道、よう/\の道、成程どれだけといえど下にも受けん、手に持って楽しみ十分あたゑ、十分あたゑ無くば無に成って了う。これだけすれば十分とこれ思わず直ぐ受け取る。これから聞き分け。未だ/\道ある。道あっても、手を組んで定めてくれ。又一つおめ恐れはするやない。皆手を組んで連れて通そう。どんな事でもおめ恐れする事は要らんで。