明治二十四年十月三日
梅谷四郎兵衞九月二十八日の夜恐ろしき夢見し処十月三日の朝に歯痛に付願
さあ/\心得のために/\。身の処、さあ/\どういう事やろう。夢を見る。どのような夢を見ても、心で覚えて居れば夢現ではあろうまい。思わく次第、余の儀であろうまい。所という、その中という、伝えた話の理分かりてあればよい。又世上という理がある。よく注意という理がある。皆どんな理も聞いて居るから、それそれという、又先々という、あちらという、こちらという。注意という理を加えてやらねばいかん。めん/\の精神というものある。それはたすけ一条、道尽す運ぶ理ではあろう。それは日々に受け取る。なれど後先という理が無けにゃならん。世上という理がある。世上の理に抑えられる。よう理を弁えねばならん/\。明らかと言えば、世上に押されんようという理がある。そりゃと言えばそりゃという理を運んで置けば明らかという。そこで先々という。一つ抑えてくれるとどうもならん。世上の理に押されぬようと。これだけの理を弁えあれば、何にも怖わき危なき道は無い。世上明らか一つの道を運んで置けば、どんな道でもおめ恐れは一つもあろうまい。これだけの理を諭し置こう。よく注意を加えてくれるよう。