明治二十四年六月一日
平野トラ腹痛の願

さあ/\事情尋ねる事情、どういう事であろうと思う。不思議なる処、どういうであろう。事情という、心得ん。事情いかなる内々一つの事情、何か万事という事どういう事も一つの事情、一人に掛かる。見る処聞く処治め方一つ。めん/\それそれ身上一つ、どれだけ思えども治まるまい、言い/\事情取れば一寸に分かろまい。身に一つ事情あれば思うように出来ん。この事情聞き取って、めん/\万事の事、人事めん/\一名一人のそらと言うたら身の処心楽しみ。どれだけの事、これだけの事、楽しみ一つの事情であろ。身上一つ案じ無き、案じる事は要らん。よう聞き取ってくれ。

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