明治二十四年五月二十日
高見宇市、西田おため縁談事情願
さあ/\尋ねる事情/\、さあ/\遠くという。遠く/\と言えば、何とも分かろまい。何処からどうした、彼処からどうした。この道というは珍しい道。近いというても心無ければ運ばん。一つの理があれば頼もしい。これまでこの道というは、来ん者に来いとは言えん。心治めて運べば、いんねんという。いんねんというは分かろまい。一つ運んで治まれば十分。一度の理に諭して置こう。どんな者でも、一年の生涯、一年の生涯は分かろまい。一年から生涯というは、自由という理を聞き分ければ遅い早いは無い。この理を聞き分け。いんねんという、いんねんというは通らにゃならん。いんねん寄せてある。悪きいんねん寄せてない。悪きいんねんの者は居らゝせん。さあほのかの話してない。いんねんの理出してある、聞いて居る。あんなという、こうという心だけさえ治まりてあれば、これさえ治まれば十分の話してやるがよい。