明治二十四年四月二十九日
春野利三郎へ大阪梅谷四郎兵衞妻妹はるを嫁に貰うつもりにて、先に当分手伝のため神戸春野方へ参り、互に心を見合い中利三郎の心に入らず、よって大阪へ連れて帰りて断るに困り、又付合上にも関するに付生涯縁あるや否やに付願
さあ/\尋ねる事情、良きと思う処、縁談互い/\の諭し、互い/\の理を聞きやい、そんならと理が治まれば、生涯のいんねん。どれだけ話聞く。めん/\心があれば、心に治まらんものである。そこで縁談一条取次に委せ置いたる。どちらの事情、これなら互い/\の理、生涯の事情、これを聞き分け。たゞ一つよかろう。寄せ寄せでは生涯の理とは思われまい。人々と人々、これならと理が治まって、生涯の理という。どうせにゃならんとは言わん。見分けて堅くに治めてくれるよう。
同時、増野いと乳痛み、道興くさ出来障りに付願
さあ/\尋ねる事情/\/\、身の処/\、どういう理で障る。どういう理で、小人どういう事も、一つ/\さんげ諭し、さんげ重々聞く。何がどう、事情に一つ事情に理が出る。どんな事も身の処不足なって事情、めん/\何処で住む、何処でどうするのもいんねん始め掛け。いんねんの理で聞かそう。第一の理である。よう聞き分け。話聞かするにも道理上、一つ年取りたる一つの理もある。どちらこちら同じ理で心に掛かる。どういう事情、いんねん付き添う。分からん事と思わんよう。成るよう心を定め。難儀さそう、不自由さそうとは言わん。一時万事しっかり思わんよう。前々思い古き思い、世界のいんねんたいと定め。何処で暮らすもいんねん。難儀さそう、不自由さそうとは言わん。案じる事は無い。諭するには、追々分かり来る。追々心が治まって、何かの処、めん/\諭する処、道理上世界の事情見れば結構に暮らせども身が成らん。世上成るによって、事情思えば前生のさんげ。これを聞かすによって。さあ/\尋ねる事情/\/\、身の処/\、どういう理で障る。どういう理で、小人どういう事も、一つ/\さんげ諭し、さんげ重々聞く。何がどう、事情に一つ事情に理が出る。どんな事も身の処不足なって事情、めん/\何処で住む、何処でどうするのもいんねん始め掛け。いんねんの理で聞かそう。第一の理である。よう聞き分け。話聞かするにも道理上、一つ年取りたる一つの理もある。どちらこちら同じ理で心に掛かる。どういう事情、いんねん付き添う。分からん事と思わんよう。成るよう心を定め。難儀さそう、不自由さそうとは言わん。一時万事しっかり思わんよう。前々思い古き思い、世界のいんねんたいと定め。何処で暮らすもいんねん。難儀さそう、不自由さそうとは言わん。案じる事は無い。諭するには、追々分かり来る。追々心が治まって、何かの処、めん/\諭する処、道理上世界の事情見れば結構に暮らせども身が成らん。世上成るによって、事情思えば前生のさんげ。これを聞かすによって。