明治二十四年三月二十九日(陰暦二月二十日)
本席御出立の願(御供、梶本松治郎、高井猶吉、平野楢蔵、増野正兵衞)
さあ/\尋ね返やしたる処、又事情改めて一つ、さあ/\話々、たって一つまあもう心得まで/\。よう事情心得置かねばならん。どういう事であろ。これだけ/\の事なら。事情思うであろ。事情聞き分け。事情に何度の事情もある。一代一度の事情、明日より連れて立つ処、どんな事情あれど、幾日々々と日を切らず、幾日ほんに聞いて居れば何でも無い、何でも無い。よう聞き分けば分かるであろう。