明治二十三年八月二十六日
岩崎源右衞門身上障りに付願(若狭国)
さあ/\だん/\身上の事情から身上尋ねる。尋ねるから一つの事情さしづする。さしづすれば、身上実際一つという、言葉一つの事情の理を聞いて治まるなら実正という。
一名一人の身上心得んという。人間というは、幾度の生まれ更わり、前々の生まれ更わり出更わりの理は分かり難ない。組み立てたる一つの理、世上にはいかなるいんねんと言うたとて、分かるものでない。この道というは、前々すうきり紋型無い処から始めた。洗い替えて始め掛けた。世上世界にて諭して居る。いんねんの理を聞き分けねばならん。世界にいんねんと言えば、重きいんねんもあれば、軽きいんねんもある。いんねんの道を見てたんのう。
又世上からどんな者が尋ねに来るやら分からん。恐れるやない。数々は言うまでやない。しいかり聞き分け。皆日々に心の事情、心に理がある。悪心の心は強い/\。善心は一寸には弱い。弱い者は強くなる。善は誠、誠は天の理。天の理なら直ぐに受ける。又天の理なら続かせねばならん。誠の心も定めて居るであろ。身上案じる事は要らん。事情の理を治め。この理を聞き分けねばならん。又世上からどんな者が尋ねに来るやら分からん。恐れるやない。数々は言うまでやない。しいかり聞き分け。皆日々に心の事情、心に理がある。悪心の心は強い/\。善心は一寸には弱い。弱い者は強くなる。善は誠、誠は天の理。天の理なら直ぐに受ける。又天の理なら続かせねばならん。誠の心も定めて居るであろ。身上案じる事は要らん。事情の理を治め。この理を聞き分けねばならん。
続いての願
さあ/\尋ねる事情、一段一つの理を書き取って諭してくれるよう。いんねんと言うた訳では分かり難ない。理をしいかり聞き分け。思うよう成るもいんねん成らんもいんねん。皆んなだん/\いんねん知らず/\越せば、どんないんねんが持って出るやら分からん。どねしても成らんがいんねん。金銀力で行けば、世上に一つの理もあるまい。金銀力で行かんがいんねんという。これを聞き取って、一つのいんねんとは、世界見れば知らず/\通り、身の内に不足あってたんのうは出けまい。世上の理を見て、いかなる理、たんのうとは真の誠より。真のたんのうは真に受け取るという。さあ/\尋ねる事情、一段一つの理を書き取って諭してくれるよう。いんねんと言うた訳では分かり難ない。理をしいかり聞き分け。思うよう成るもいんねん成らんもいんねん。皆んなだん/\いんねん知らず/\越せば、どんないんねんが持って出るやら分からん。どねしても成らんがいんねん。金銀力で行けば、世上に一つの理もあるまい。金銀力で行かんがいんねんという。これを聞き取って、一つのいんねんとは、世界見れば知らず/\通り、身の内に不足あってたんのうは出けまい。世上の理を見て、いかなる理、たんのうとは真の誠より。真のたんのうは真に受け取るという。