明治二十三年五月六日
虫明元三郎五十五才(備中国浅口郡地頭下村真明組周旋方)
だん/\席返やし/\の席をして、さあ一日一夜生涯、心一つの理を以ちて一つ席とす。席に順序一つの理は、よく聞き分け。席に順序一つの理は、生涯の理を諭そ。生涯の理を諭するには、よく聞き分け。難し事は一つも言わん。どうせこうせこれは言わん言えん理を聞き分けるなら、何かの理も鮮やかという。それ人間という、身の内というは、神のかしもの・かりもの、心一つ我が理。心の理というは、日々常という、日々常にどういう事情どういう理、幾重事情どんな理、どんな理でも日日に皆んな受け取る。日々に皆んな受け取る中に、たゞ一つ自由という理を聞き分け。自由という理は、何処にあるとは思うなよ。たゞめん/\精神一つの理いにある。日々常に誠一つ。誠の心というは、一寸には皆弱いように思うなれど、誠より堅き長きものは無い。誠一つは天の理。天の理なれば、直ぐと受け取る直ぐと返やす一つの理。よく聞き分け。又一つ、一名一人の心に誠一つの理があれば、内々十分睦まじいという理が治まる。それ世界成程という、成程の者成程の人というは、常に誠一つの理で自由。よく聞き分け。又一つ、これまで運ぶという尽すという、運ぶ尽す中に互いや扶け合いという、これは諭する理。人を救ける心というは、真の誠一つの理で、救ける理が救かるという。これまでの理は内々の事情理めん/\の事情理に治め。これより先永く事情に、先永く事情に、たすけ一条のためこうのうの理を渡し置こ。さあ/\さづけ/\、あしきはらいたすけたまへ天理王命、と、これ三遍唱えて又三遍々々々三々々の理を授けよう。さあ/\受け取れ、さあ受け取れ/\。