明治二十三年四月九日
山添寅吉三十九才(近江国蒲生郡山本村斯道会周旋方)
さあ/\だん/\の席/\返し/\の席をして、一日の日は生涯、心一つの理を以て一つ席とす。席の順序一つの理はよう聞き分け。生涯の理を諭そ。生涯の理を諭するには、よく聞き分け。難しい事は一つも言わん。どうせこうせこれは言わん。言わん言えんの理を聞き分けるなら、何かの理も鮮やかという。人間という身の内という、皆神のかしもの・かりもの、心一つ我がの理。心の理というは、日々常にどういう事情どういう理、幾重事情どんな/\理でも、日々に皆んな受け取る。日日に皆んな受け取る中に、たゞ一つ自由という一つの理。自由という理は何処にあるとは思うなよ。たゞめん/\精神一つの理にある。日々常という、日々常に誠一つ。誠の心と言えば、一寸には皆弱いように皆思うなれど、誠より堅き長きものは無い。誠一つが天の理。天の理なれば、直ぐと受け取る直ぐと返すが一つの理。よく聞き取れ。又一つ、一名一人の心に誠一つの理があれば、内々十分睦ましいという一つの理が治まる。そら世界という、成程という、成程の人成程の者というが、常に誠一つの理で自由。よく聞き取れ。又一つ、これまで運ぶ尽す中に、互いや扶け合い。互いや扶け合いは、これは諭する理。人を救ける心は、真の誠一つの理で、救ける理が救かる。よく聞き取れ。又一つ、これまで運ぶ尽す一つの理は、内々事情理、めん/\事情理に治め。これより先永く事情に、たすけ一条、たすけ一条のためこうのうの理を渡し置こ。さあ/\授きよう/\。あしきはらいたすけたまへ天理王命、と、これを三度又三度々々々三々々の理を授きよう。さあ/\授きよう授きよう。しいかり受け取れ/\。