明治二十三年四月四日
中西殷二十二才(紀州国那賀郡中貴志村大字前田心勇講周旋方)
さあ/\だん/\の席返やし/\の席をして、さあ一日の日という、一日の日というは生涯、心一つの理を以て一つ席とす。席に順序よく聞き分け。生涯の理を諭しよ。生涯の理を諭するには難しい事は一つも言わん。どうせこうせこら言わんこれ言えん。言わん言えんの理を聞き分けるなら、何かの事も鮮やかと言う。それ人間という身の内という、皆神のかしもの・かりもの、心一つが我がの理。心の理というは、日々常にいかなる事情幾重理、どういう事情どんな理でも日々に皆んな受け取る。受け取る中に、たゞ一つ自由という理を聞き分け。自由という理は何処にあるとは思うなよ。たゞめん/\精神、心一つの理にある。日々常に誠一つの心というは、一寸には弱いように皆思うなれど、誠より堅き長きものは無い。誠一つは天の理。天の理なら、直ぐに受け取る直ぐに返やすは一つの理。又一つ一名一人の心に誠一つの理があれば、内々十分睦まじいという理が治まる。それ世界という、成程という、成程の者成程の人というは、常に誠一つで自由という。又一つ、これまで運ぶ尽す中に、互いや扶け合いというは、これは諭する理。人を救ける心というは、真の誠一つの理で救かる理が救ける。よく聞き分け。又一つ、これまで運ぶ尽す事情、内々めん/\事情理に治め。これより先永く理を諭しよ。第一家業大切内内孝心。先永く変わらん事情、たすけ一条のためこうのうの理を渡し置こ。さあ、あしきはらいたすけたまい天理王命、と、三遍唱え又三遍々々々三々々理を授けよう。さあ受け取れ/\。