明治二十三年一月二十一日(陰暦閏十二月朔日)
西沢増吉三十五才(滋賀県近江国蒲生郡中山村河原町分教会二十四号)

さあ/\だん/\の席返し/\の席をして、一日一夜一つ心の理を以て一つ席。席順序一つの理は、よく聞き分け。生涯の理を諭そ。生涯の理を諭するに、難しい事は一つも言わん。どうせこうせこれは言わん。言わん言えんの理を聞き分けるなら、何かの理も鮮やかという。人間という身の内という、皆神のかしもの・かりもの、心一つ我がの理。心の理というは、日々常にどういう事情どういう理、幾重事情どんな理でも、日々に皆んな受け取る。日々に皆んな受け取る中に、たゞ一つ自由という理。自由という理は、何処にあるとは思うなよ。たゞめん/\精神一つの理にある。日々常に誠一つ。誠の心と言えば、一寸には弱いように皆思うなれど、誠より堅き長きものは無い。誠一つが天の理。天の理なれば、直ぐと受け取る、直ぐと返るが一つの理。よく聞き分け。又一つ、一名一人の心に誠一つの理があれば、内内十分睦ましいという一つの理が治まる。そら世界という成程という、成程者、成程の人というが、常に誠一つの理が自由という。又一つ、これまで運ぶ尽す中に、互い扶け合い、互い扶け合いは諭する理。人を救ける心というは真の誠一つの理で、救ける理が救かるという。又一つ、これまで運ぶ尽す一つの理は、内々の事情めんめん事情理に治め。これより先永く事情に、たすけ一条のためこうのうの理を渡そ。さあ/\授きよう/\。あしきはらいたすけたまへ天理王命、と、これを三遍又三遍々々々三々々の理を授きよう。さあ/\しいかり受け取れ/\。

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