明治二十三年六月二十一日(陰暦五月五日)午後九時十五分
本席身上御障りに付願

さあ/\身上々々、身上が一寸障る。もうこれどうも何よの事も日々に事情取り扱う事もどうもならん。日々取り扱う処、もう速やかなる処は通りて居るやろう。心一つに間違いは無い。聞いたが実に心に十分通りて居よう。又通りて居る。身上に障り付けば案じる。案じる理である。今日は差し込む、じっとする、又突う張る。今日はちいと良い、又障る。何か違うと思やんするやろう。なか/\くどう/\説いたる一つの事情よう聞き分け。内も外も隔て無い。どんな事でも隔ては一つも無い。なれど、よう事情を聞き分けてくれねばならん。日々と言えば月々と言う、月月と言えば年々と言う。これ人間というものは一代にどういう理もある。怖わや恐ろしいという事情は数あってはどうもなろうまい。大きい事にも成らず、もうこれ真実の理、こんな事せき/\ある。一時どういうものであったなあと思うて通る者もある。事情によってどうもならん事情もある。これはすっきり忘れんにゃならん。一代の事はどんな事も思い出してはたんのう、見てはたんのう、聞いてたんのうして暮らさねばならん。又一つには珍しい所が大和の国に出けたそうな。一寸見て来うかと言うは今までの処、まあ/\世界では事情掛かり一時分かる処もあれば、分からん処もある。なれど人間の道というは、働くという理は話したる。隅から隅まですっきり洗い切る。どうでも洗い切らにゃならん。年明けたら御陰年や、偉い事や、と、世上は一時楽しんだなれど、楽しみは失うて了うた。あゝ今度は怖わや、どっからどう成るとも知らず、外へ出ようには雨が降る、風が吹く。暫く放って置けばどうもならん。まあ今年が明ける、来春はふしがある。どうでも通らねばなろうまい。えらい造作であったという。一つの人気一つの世界、何でも彼でも一つの喜び、一つの楽しみ、一年先と言えば長いようなものや。なれど直きに経って了う。どんな話もせにゃならん。今年という今年の秋は、怖わきもどんな事も見る。なれど十分に取らさにゃならん、十分の治めさゝにゃならん。又一つ内々一つ珍しい、やしき一つ話掛ける。十分苦労の道は通り、僅かの年限を一寸通りた。余儀無くの事情、どうでもならんという事情は、もう治まり切って了うた。人間の心で俺がどうしようか、お前がこうしようか、と言うて、して来たのやあろうまい。存命中仕事もせにゃならん。一つの心に日々持って運び来たる事情、あちらで一先ずは代わり勤めにゃならん、どうでもその道運び来たる。今日の道に人間の心でする事はその場は治まる。人間の心の事情は皆々苦情となる。その場限り、神一条の道は心の理を以てするから、入り来るも出て来るもこれまでの処、並大抵な道じゃなかった。今一時世上と言えば細くの道という。内々にもよく思やん。成程どう成るも内からするやない。皆世界から寄り合うて出け立つ道である。内からせねばどうするかと言うた日もある。なれど一つ越し、二つ越し、皆越して来た。又一つ内々親族いんねんの事情を以て一つ始め掛けたる。始め掛けたと言えばどういう事と思うやろう。神一条の道は皆兄弟、いずこの理を以て親族、親族は心の結び合い、他人というはほのかな理、神一条の道は神やしき、鏡やしきという。何年以前始め掛け。胎内宿るまでに話たるしん。又一つ、筆に記して十分に知らしてある処もある。この事情というは深きいんねん、十分の理に治まりたる処、又後々事情いんねんは親族なればよう聞き分け。世界の理を以て居れば、親族と言うては神の道とは言おうまい。どんな事も言い難くい、聞き難くいやない。見難くい始め出しの時というは、親族という中に、親族と言えば深き理であろう。神一条の道には親族は無い。相当の暮らし一時すっきりして了い、世上の理から見たらどれだけの理とも分かろうまい。古い事思えばたんのう、又一つ親族々々々々、三つの立てやい筆に知らし何であろう。いつの事と思うて居たやろう。この事は十分前に経って了うた。又一つにはどうなりこうなりの道も付け、何か事情/\心も運び、この事情も親族一つの理、これもたんのう、事情も聞き分けてくれねばなろうまい。難しい事を言うやない。一つ一つ始め掛ける。皆目に見えた事ばかり。又始め掛ける。どうしてくれこうしてくれとも言わん。一戸の内限り無きの身代使い果たし、難儀不自由の道もある。又一つ内々の事情は皆鏡やしき。よう聞き分け。隅から隅まですっきり掃除すれば、又どんな模様に掛かるやらこれ知れん。広くぢばが要る、要ると言うて前にも諭したれど、やしきの取りようも無いと思うやろう。なれど一つ口が開けたら皆寄り来るであろう。一つの事情運び、一つの事情を治めたる処、仮家普請差掛普請、一寸始め掛けた。暫くこのまゝ、年が明けたら又差し掛けんならんやらこれ知れん。そこで一寸日覆いと諭しある。何時払わんならんやら分からん、知れん。内々にも人間の心の理は要らんと、そこへよかろうという理に治めるなら、どんな理が咲くやらこれ知れん。この理を聞き分けて、ようたんのうして聞き取ってくれるよう。

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