明治二十二年十月二十一日
春野ゆう六十八才喘息障り伺
さあ/\実際事情、身の処尋ねる。よう聞き分け。聞き難ない。長らえての処、長らえて月日年限、事情一寸に分かろうまい。身の処切なみというは忘れられまい。身の処心得ん、切なみ忘られん。尋ね一つの事情、成程身も十分なるものであろう。いつ/\分かり難ない、事情という。いかなるいんねん事情聞き分けるなら、身も鮮やかという。いんねんという。身上一つ鮮やか、身上切なみ、いんねんの事情諭し置こう。聞いて定める。速やか事情、速やか事情定め。事情諭そう。一寸の理があれども、安心々々の事情分からいで切なみ。難儀さそう、不自由さそう神はあろうまい。人間幾何名の子でも可愛い。神も同じ事。不自由難儀は人間にとていんねん、身上速やかなれば心も勇む。世上いんねんの事情から見て、身上速やかなって、今一時道を定め。一時どう、急いで心を定めてくれるよう。