明治二十年十二月四日
小松駒吉身上障りに付願

さあ/\所々で一つ/\踏ん張る。誠の精神である。誠の道を通るには、心に一つの曇りありて、暇が要りて、どんならん。積み重ねる処、天然自然の道や。世間の事を聞き。強い者は弱い、弱い者は強いで。強い者弱いと言うのは、可怪しいようなものや。それ心の誠を強いのやで。心定め。先も長くの道と思えば、とんと心を定めて、腹を立てゝはどんならん。往還の道と言うても、内の処身の内障りある。ほんにこれは成程という事を思やんして。

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