明治二十二年
増田甚七二十七才伺
さあ/\もう尋ね一条の理いと、内々家内一つ大抵々々澄み切りて来てある処と、又一寸事情あると、これはどういうものと思う。よう聞き分け。聞かして置こと。水に譬えて、一寸なあと濁る色やなあと言うだけでは、そのまゝこせる飲めるものである。多く濁ると言うて、どうも飲む事出けんと。一寸濁るだけならよう飲めると言う。案じると言うと、一寸濁りの色や。この理をよう聞き分け。どんと濁りてはどうも飲む事出けん。どんな事もどんと心治め。先ず/\暫くの処、心治めてくれるようと。